いつでもネタに全力投球のfeedtailorです。
今日は残念なお知らせがあります。
10月上旬に開発し、そこから2ヶ月間レビュワーとのやり取りを経て、残念ながら公開を見送ったアプリがあります。
その名も
富豪Keyboard
せっかく作ったのにという思いもあるので、せめてもの痕跡として、そのアプリの主要機能のソースコードを公開することにしました。
GitHub : feedtailor/RichKeyboard
富豪Keyboardとは
「富豪」ときいて、思い当たるものがある方もおられるのではないでしょうか。
そう「富豪ブック」です。
iPad mini 2枚を使った見開きPDFビュワー『富豪ブック』を公開します
今回の富豪Keyboardはその流れを受け継いだアプリのはずでした。
そもそもの発端は、いつものアイディア会議。
「6Plusになってからフリック入力がしにくくなった」
「keyboard extensionが作れるから、たとえばiPhone5で入力した文字を6Plusで受け取れるんじゃないか」
そんなノリで始まったこの企画。ええ、もう、その日の夕方にはプロトタイプできてましたよ。
つまり、2台のデバイスを用いて文字入力を行うというまさに富豪なキーボードアプリなのです。(とはいえ、上記「富豪ブック」の時はBLE対応のデバイスがそんなになかったのでまさに富豪的でしたが、今やiPhone/iPad2台持ちで両方ともBLE対応っていうのはよくありそうな・・・)
使い方
*注:以下、実際に申請したアプリとは異なるところがありますのでご了承ください。また、今回公開したソースコードには広告表示は含まれていません。
最初にこちらをご覧ください。
まず準備として、keyboard extension を追加します。 設定アプリ→「一般」→「キーボード」→「キーボード」→「新しいキーボードを追加」ですね。
Bluetoothを使うので「フルアクセスを許可」を「オン」にしてください。
ここからは説明のためにiPadとiPhoneを使用します。iPadで「メモ」アプリを使用し、iPhoneからiPadの「メモ」アプリに入力したいと思います。(もちろん、iPhone同士でも構いません)
iPadで「メモ」アプリを起動、キーボードを「富豪Keyboard」に切り替えます。デバイス検索画面が出てきます。
この状態で、iPhoneで「富豪Keyboard」アプリを起動。ほぼ真っ白で何も出来ません。
iPadのキーボードにはiPhoneのデバイス名が表示されました。タップして接続しましょう。
すると、iPhoneにキーボードが現れます。
ここでiPhoneで文字を入力する(ここはなんのキーボードでもOKです)と、
あら不思議、それがiPadのメモアプリに入力されます。
とまあ、こういうアプリです。一応、iPhoneから文字の削除や、カーソル移動もできます。
審査とのやり取り
結果的に、何度やり取りをしても埒が明かず、ネタにそこまで消耗するのも、ということで断念したわけですが、ざっくりとこういう経緯でした。
キーボードで文字入力できない
公開しているソースコードはほぼこの状態ですが、キーボード単体で全く使えないというのは問題でしたので、英字フルキーボードっぽいものを作って(AutoLayoutの勉強になりました)、そこに接続ボタンを載せました。
普通のキーボードとの違いがわからない
フルキーボードはやりすぎた感があったのでしょうか。。。というわけで、数字とちょっとしたプチ機能(たとえば、現在時刻を一発で入力できるとか)に絞り込み、もちろん接続ボタンを併設しました。
このころから、25.1 に準拠していない、ということをしきりにいわれるようになります。
デバイス間で通信させて入力させるのダメ
最後の鉄槌キタコレ。結局そういうことですか、と。わざわざ電話がかかってきたようです。
フィードバックにはあいかわらず 25.1 の文言が。。。
もちろん、こうやったらいけるんじゃないかとか、そういう話もあるとは思いますが、とりあえずはここで一段落させたいと思います。
最後に
なぜ「富豪『Keyboard』」なのか。『富豪キーボード」ではないのか。と思われる方もあるかもしれませんので、最後に。
理由は簡単「富豪キーボード」だとiPhoneのホーム画面に表示し切れないからです。ほんとそれだけです。半角カナにするくらいなら英字でということで。
興味のある方は是非ビルドしてインストールしてみてください。もちろん自己責任でお願いします。